記事提供:ペット日和
こちらの猫は、2013年の11月にアメリカのとある駐車場で発見され、その後近くの動物病院にて保護されました。
保護された際、猫は13歳でたくさんの病気を抱えており、体は栄養失調によりガリガリにやせ細っている状態でした。
そこで、動物病院ではそんな猫に「ビリー」と名付けると、それ以来愛情を注ぎながら懸命に治療を続けてきたそうです。
動物病院の一員に
治療の結果、ビリーは日に日に回復し、数週間後には健康な体を取り戻しました。
そして、治療を通じてビリーに愛着が沸いた動物病院の方々は、その後もビリーを病院で飼う事を決心したそうです。
「動物病院のスタッフは皆ビリーにメロメロでした。そして、ビリーもある時から私たちに心を開き、甘えてくるようになったのです。」
動物病院の職員はこう話します。
すっかり病院の一員となったビリーはその後も1年、2年と病院で暮らし、職員の方々との絆を深めていきました。
しかし、保護から3年が経ったある日、そんなビリーの運命を変えるある出来事が起こります。
病院にやって来た一組の親子
その日、たまたま動物病院にやってきた一組の親子がビリーを見てこんなことを言いました。
「この子は数年前に行方不明になった愛猫のテュッフォにそっくりだ。」
そして親子がビリーに近づこうとしたところ、ビリーも親子に反応を示し、先に駆け寄って来たそうです。
その時の様子を見ていた動物病院のスタッフは、ビリーが初めて見せる機敏な動きに驚いたといいます。
「もしかしてこの子は本当にテュッフォなのではないか」
顔も動きもテュッフォにそっくりなビリーの姿を見て、親子はそう考えずにはいられませんでした。
そこで、彼らはビリーがテュッフォであるかどうか確かめるべく、ある方法を試してみることにしたのです。
親子がとった方法
親子がとった方法…それはテュッフォの弟であり大親友だった「コットン」というもう一匹の愛猫を動物病院へつれてくるというものでした。
もしビリーの正体がテュッフォなのであれば、コットンのことを覚えているはずだと考えたのです。
そしてその日の夜、親子はコットンを連れて再び動物病院を訪れました。
すると、親子は感動の瞬間を目撃することとなります。
抱き合った2匹
コットンの姿を見た瞬間、ビリーは目を輝かせながらコットンの側に駆け寄りました。
そして、コットンもビリーのもとへ近づき、2匹は強く抱きしめあったのです。
こちらはその時の2匹の姿を撮影した写真です。
2匹はまるで「ずっと会いたかった」と言わんばかりの表情で抱き合い、そのまま側を離れようとしなかったそうです。
抱き合う2匹の姿を見た瞬間、親子はビリーの正体が数年前に姿を消したテュッフォであることを確信しました。
その後、彼らは手続きを済ませるとビリーを引き取り、自宅へと連れて帰ったのです。
その際、動物病院のスタッフの方々はビリーとの別れを惜しみながらも、彼の幸せを願って笑顔で見送りました。
数年ぶりのわが家へ
ビリー改めテュッフォは、家に到着すると嬉しそうに家の中を駆け回り、その後コットンと気が済むまでじゃれ合いました。
どうやら、テュッフォは行方不明になってから3年以上が経過しても我が家の事をはっきりと覚えていたようです。
「テュッフォは久しぶりの我が家での生活にもすっかり慣れ、今は毎日コットンと共にのびのびとした日々を送っています。彼らはきっとこれからも親友として、そして兄弟として、いつまでも仲良く支え合って生きていくことでしょう。」
テュッフォの家族はこう話します。
テュッフォは3年以上も家族と離れ、寂しい思いもしたかもしれません。
しかし、無事に家族と再会を果たした今、彼は過去と変わらぬ幸せな日々を送っているようです。
現在テュッフォは16歳になる老猫ですが、これからも長生きをし、楽しい思い出をたくさん作ってもらいたいと思います。
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